「くるっとネーム 2.0」開発、商品化までの経緯
全国の小・中学校では、校外では名札を外すような指導が広がってきている。名前や学校名などの個人情報を特定されて事件に巻き込まれるケースが発生したことにより、防犯意識が高まってきているためである。一方で、登下校の際、交通事故発生時や災害時に迅速な身元確認につながるなど、校外での名札着用は必要とする意見もある。小学生が着用している名札のように、必要なとき以外は、個人情報を隠せる仕組みを中学生の名札にも施す工夫が必要であり、事故・災害時の安全確保と、犯罪リスクの両面を考えるべき時代になっている。
従来の名札では、クリップや安全ピンの使用により布地が傷みやすいという理由で、ベストやカーディガン着用時には名札未装着の場面も多々みられる。そのため、子どもの名前が分かりづらいとの声もあり、子ども理解がなかなか進まないこともある。また、名札を付けさせたり外させたりと、名札に関する指導もまた教師の一手間となっている。各学校様々な状況ではあるが学校現場では、生徒指導上や安全確保のため常時、名札を装着していることが望ましい。そのような現場の声を反映した本製品は、軽くて丈夫でどんな制服にも装着可能であり、特にベストやカーディガンには襟部分に横からの差し込み方式で装着が可能な点がセールスポイントである。

これまで、静岡県藤枝市内を中心に宣伝活動してきたが、令和7年度からいよいよホームページを立ち上げて全国展開していく。今後、子どもたちの安心・安全のために、静岡県から全国に広がってほしいと願っている。
〇 縫い付け式でも使用できる初代「くるっとネーム」
プラスティック製の名札プレートが主流の時代、その名札プレートを「くるっとネーム」本体に両面テープで貼り付けるだけで、くるっと回転し、使用ができる。名札プレートの購入をせずに、テプラテープで自校にて名札シールを作成すれば、費用が抑えられ経済的である。
〇 装着の安定感があり、カード類も収納できる「くるっとネームポケット」
クリップ式の名札がお辞儀(名札自体の重みで前に垂れてしまうという状況)すると、名前が見えにくい状況があった。本製品は、名札がお辞儀をすることはないので、しっかりとした装着感である。ポケットへの差し込み式なので装着や取り外しがとても簡単である。また、診察券や学生証、図書カードなどのカード類を2枚くらいは収納できる仕組みになっている。


★河原氏が発案した「くるっとネーム」「くるっとネームポケット」(校長時代に装着)




発案者の河原氏は、初代くるっとネームをポケットプレートに貼り付け、ポケットに差し込んで使用していた。「普段は、来客時も含め身分や名前が分かる通常の表記で使用し、小学校低学年の教室へ行く時には、くるっと回転させて、ひらがな表記に切り替え校舎内を巡回していました。多くの低学年の子どもたちが、回転することに興味を示し、ひらがな表記の名前を読み上げてくれたことを思いだします。」と述べていた。
その後、製品を改良し商品化して「くるっとネーム2.0」を発売し現在に至る。
★「くるっとネーム2.0」案内チラシ
